沖縄に来たのは、先輩に誘われたから…
というのは以前触れたのですが、
私の沖縄料理との出会いは最悪。
もともと、沖縄ファンで沖縄に来たわけではなく、
「ダイビングできるよ」
的な感じで、沖縄の事など全く知らずに、沖縄に来たので、
基本的な食べ物は、もちろんそれまでの人生で
「好き」と思ったモノ中心。
もちろん、沖縄でもなんでも好きなものが食べられるわけで、
別にレストランや喫茶店に行ったら「沖縄料理」しかないわけじゃありません。
しかも私の場合、コックだったので「好き」なものを
食べる傾向は、料理ができない人より高いわけです。
そんなある日。っても、沖縄に来て数日後ですが、
前述の先輩から
「おふくろが後輩に飯食わせろって言うから、うちに来い」
と招集が。
まあ、人ん家に行ってごはんを食べるなんて、あまり経験がなく、
気が引けてたのですが、怖い先輩のお誘いを断れるわけもなく、
先輩の実家に行く事に。
…そこで「洗礼」がはじまりました。
怖い先輩だけあって、そのお母様も気丈です。
いわゆる「かめーかめー攻撃」というのにあうわけです。
緊張しまくるなか、
「ゴーヤーの塩もみ」がまず出てきて、
食べたら… 『にげ~。。。喰えねえ。。。』
次にかたい骨の付いた「ソーキそば」。
見た瞬間… 『麺の上に骨が…骨が…、動物の骨がぁ…』
これまでにスペアリブは食べた事があるのに、
発想は全くそっちに向かわず、「うどんに骨」となったわけです。
しかも断面は「無残にもポキッと折られた感じ…」→『残酷』。
と、さらにイメージを悪い方向に発展させ、
麺を食べたら、うどんじゃない… 固い…。讃井でもない…。
スープは軽い豚骨。…『動物臭がする…』
とにかく、イメージと触感、臭い、味、全てが悪い方向に…。
そして、いろいろ出てきましたが、
とにかく全て悪い方向に考える訳です。
…罪のない「サーターアンダギー」までも、
『固い…ぱさぱさしてる…。。。いつ作ったんだこのドーナツぅ!!』
となります。
…疑心暗鬼です。
もう、先輩もお母さんも信じられません。
最後に「イカスミ汁」…。
嘘…、ウソ…、うそでしょ…これ喰えっていってるの…『黒い生臭い汁だぜ…』
…イメージだけで下痢を起こしそうな勢い。。。
冷や汗が止まらず、
「ボク、もうおなかいっぱいです」
…これが精いっぱいの抵抗でしたが、お母さん曰く
「若いのに…もっとかめー」
って。。。。うっそぉ。。
『俺我慢してるよ、そのうちぶちまけるよ、いいの、畳の上にぶちまけちゃうよ…』
頑張って言えたのが
「ボク、小食でして… はは、はははは、………おいしかったです」
…みなさん、これ、話盛ってると思ってるでしょ。
でもね、、、
ホントなんだってば!
なんなら、その辺のボクと同じ境遇のないちゃー捕まえて聞いてみ!
10人のうち、何人かは経験あるから!
…
時は過ぎ、今では毎週2回は、市場の、ごきぶりのうろつくそば屋の
「ソーキそば」を食べねば、不安でなんだかそわそわしてしまう生活です。
P.S.
…なんて言われようが、ホントなんだから。。
ちなみに今では「やぎの刺身」も「生ゴーヤー」も食べれますが、
「イカスミ汁」はちょっと…。パスタは食えるんですけど…。